共同不動産鑑定

訴訟・調停の鑑定評価

画像の説明

Q:裁判所において不動産の鑑定評価が必要な時はどのような時ですか。

A:この場合大きく分けて調停と訴訟の二つがあります。

調停

 裁判所ではいきなり裁判をはじめるわけではなく、原則として訴訟を提起する前に、民事または家事調停を経ることになっています。(調停前置主義)

 
 この調停において申立人・相手方が、自分の主張の裏付けとして鑑定評価をとることがあります。

 この場合比較的簡易なものについては、不動産業者等の意見書の場合もありますが、一方が鑑定評価書を提出した場合、相手方も対抗上鑑定評価書となることがあります。

訴訟

 今迄の経験から言いますと、裁判の中で原告、被告がそれぞれ鑑定評価書を提示して裁判に臨む場合と、裁判所が両当事者の同意のもとに、鑑定人を選任し、裁判官の評価命令という形式をとる二通りの方法があります。

Q:訴訟において上のように二通りの評価書の取り方による鑑定評価書の違いはありますか

A: はっきり言いますと、これはかなりの違いがあります。

原告、被告提示の鑑定書

 原告被告がそれぞれ鑑定評価書を提示する場合には当然相手の評価書に対して大変厳しい質問が浴びせられます。

 双方の価格(賃料)が開いているため、質問は採用した鑑定評価の手法の妥当性、採用した利回りまで、ありとあらゆるところを突いてきます。

 このためこのようなケースに臨む鑑定士は、あらゆる状況を想定して評価書を作成するということになります。

 
 最近はなくなりましたが、以前は裁判所から出頭命令が郵送され、裁判官の前で宣誓の上、証人として相手側弁護士さんの質問に答えたこともあります。

 ある時などは、弁護士さんがある学者先生の本を手にその中の一説を読み上げ、「この説についてはどうお考えですか。また鑑定人はこの本を読んだことがありますか」と質問されたこともありました。このように相手から何を言われるかわからないこともあります。

裁判所鑑定人としての鑑定書

 一般には裁判官の「鑑定人」決定を受け、民事訴訟規則により宣誓書を裁判所に提出したうえで鑑定事項の評価となります。

 評価は原告、被告からあらゆる資料を提出して頂き、足りない資料は追加徴収するなど評価のための準備作業から始めます。

 裁判所鑑定人は責任重大ですが、原告、被告単独での評価より、資料が納得いくまで揃えて頂けるという利点もあります。また長い間もめていた事件を、鑑定人の提示する価格で基本合意するという前提条件がある場合が多いことも裁判所鑑定人鑑定書の特徴です。

Q:あなたが「鑑定士」として、訴訟や調停に臨む方針を聞かせてください。

当社の方針

A:このホームページの事務所のご紹介にも書いてますように、私は裁判所のいろいろな評価人をさせていただいております。また時々ではありますが、裁判所から鑑定人としてのご依頼も受けております。

 このため鑑定書作成においては、一方の立場のみを尊重した評価書というより、標準的な価格・賃料水準に配慮したものを心がけており、直接当事者からご依頼いただく時にも、この点を重視して判断させて頂いております。

訴訟・調停の仕組み

 以前こんなことがありました。

 調停における申立人からの評価依頼のご相談がございましたが、申立人の主張している価格では無理があり、お引き受けできませんでした。その後しばらくして偶然にも相手方の弁護士さんから、同じ案件でお話があり、このご依頼はお話をお聞きした後お受けいたしました。

 ちなみにこの調停案件の結末は相手方さんからのお話では、相手方側に近い価格で調停が成立したとのことで大変喜んでおられました。

 これは私の評価書のためというより、調停の流れを理解していれば、いわば当然の結果だともいえます。

 と申しますのは通常調停事件は調停委員二人で担当し、不動産に絡むものは必ずベテランの不動産鑑定士が入っているため、価格に無理がある評価書はすぐわかりますので、なかなか調停では採用して頂けないということです。

これは訴訟の鑑定評価においても基本的には同じだと考えます。

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